和牛ハラミ串(一人一本限定)。
確かに和牛臭かった、しかし美味い、美味いじゃない!
一体いくらなのか、メニューの一切に価格表示は無く、壁にランダムに張られた品書きを頼るのみ。
そしてこの店を一人で切り盛りする主人(伊武雅刀似)のギャグは常連の間ではつとに有名だときく。
しかし、そのギャグが出ない、確かにハラミは美味いが、ギャグも楽しみにしてきたのに!
私はどこか落ち着かない、たいして食べたくもないホルモンを注文した、なんとなく「ホルモンだけに...」のギャグを期待したのだ。
「はいおまちどー。」
「.....。」
ホルモンは空振りに終わった、たしかに和牛のそれだったが、そんなことどうでもよかった。
くじけそうになりながら連れに「ここはオヤジのギャグも有名なんだぞ...」って口酸っぱく言い続けた。
気持ちを切り替えて、手作りソーセージがあるはずなので聞いてみた。
「いやないね〜...」
なんと!
「でもチョリソーならあるよ」
チョリソー。いい響きだ、「チョリソーだけに...」なんかギャグが生まれそうな展開だぞ、俺。
迷う事無く、注文。
数分後、
「はいおまちどー」
きた、
くるか!?
「お姉ちゃんね、コレね....」
ん!?
「...これちょこっとマスターベーションつけて食べてねぇ〜」
スタスタスタ〜 (厨房に戻る)
『!!』
さりげない! そして下ネタだ!
マスタードをマスターベーションと!!
聞き逃しそうで、しかし確かに耳に届くその音量と、「お姉ちゃん」指定で注意を引いてからのアタック!
「でたー」
構えていた私から思わずでた「でたー」だった、あっぱれである。
俺が理想とするオヤジのギャグだ、すべての要素にムダが無い、それをさりげない!と私は感嘆したのだろう。
経験の違いを見せつけられた、だってよく見たら...
メニューのほとんどにマスタードが付いていた
どの皿でしとめるか伊武はカウンター越しに目を光らせていたのだ!
そして研ぎすまされた嗅覚と身のこなしで、初めて訪れた私たちをものの1発でしとめた。
理想というより、むしろ奇跡の星。
私たちを夢の世界へと一瞬いざなったチョリソー、その品とギャグの餌食となった女性。
きゅうりに海苔の佃煮&リンゴさりげない!
リンゴの後にはまた一品欲しくなる。
美しき居酒屋メニュー、居酒屋とはチェーンの事ではなく、こういう狭い視野(いい意味で)で作り上げられた小宇宙の事を言うのだ!
マーケティングどころか宣伝もない、オヤジの都合で出来上がったそこにしかない世界!
またくるぜ!オヤジ!
料理にギャグに舌鼓した私は席を立ってから「うまかったわ〜」と礼をいって出ようとした、
「ウマかったけど、牛負けたってか〜」
爽やかな一言を添えられてさようならをした。
またくるさ
ランチ限定メニューめがけてな!
昼間はカレーのみ!ってのも究めてる!
写真見たけどスッゲー美味そうだ!
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